▶在庫管理について
まずは在庫管理システムの前に“在庫管理”について。
在庫管理とはどういった業務だと思いますか?
在庫管理の方法やその目的、そして倉庫管理との違いを説明していきます。
在庫管理とは
“在庫”というのは小売業が販売・取り扱いをする商品や、製造業の完成品だけではなく、その部品や材料などのことを指します。在庫の段階では単なる物でしかありませんが、お客様からの注文や発注を受けて取引が発生することで、在庫はただの物から現金へと変わります。
だからこそ、在庫管理というのは現金へと変わるものを管理するという最も大切な業務の一つなのです。
在庫管理の役目というのは、企業が求める水準に合わせて、必要な在庫を任意のタイミングで求められる場所へと供給し、円滑に業務を進めるということです。
在庫管理の方法
在庫管理のその多くは”ロケーション管理”という方法で管理を行います。
このロケーション管理というのは仕入れを行った商品や部品・材料などを保管する場所を決めて、予め定めたルールに従って管理する方法です。
商品や部材の場所を予め決めておけば、受注があった際にも迅速に出荷対応ができ、データ上の在庫を照らし合わせた際にも現物との数的差異がでることもありません。
そして在庫管理にはデータ管理や、出荷以外にも以下のような業務が含まれることが多々あります。
■製品入庫&保管
■棚卸(実在庫数確認)
■発送
■返品処理
■棚上げ
■受入・検査・検収
■期限切れ在庫の処理
在庫管理をする2つの方式
定量発注方式
“定量発注方式”とは、商品や部品・部材の数をもとにして発注を行う方式のことです。〇〇日で~、一週間ごとに~、といったような時間的要因で行うのではなく、商品在庫が××個まで減った、だから発注する、といった形で行います。
在庫数が一定数以下になると自動的に同じ数量を発注する為、一度数量の設定さえ決めておきさえすれば、在庫計算の必要がなくなります。
ただし、発注数が都度決まっているので急激な需要の増減には対応することが出来ません。
定期発注方式
“定期発注方式”とは、文字通り一週間や一ヵ月といった時間周期で発注を行う方式です。この方式だと、商品や部品の在庫数は関係なく、周期が来ると自動的に発注が行われます。
事前に設定した発注周期で発注が行われるので、発注漏れや発注忘れが起こりにくいというメリットがあります。しかし、発注ごとにどれだけの数量を仕入れるのか考える必要があるので、定量発注方式と比べると手間がかかるのも事実です。
在庫管理の目的とその必要性
在庫管理の目的とは、コスト削減や作業効率の改善の為であることももちろんなのですが、第一の目的としては資金の流れを作ることにあります。
具体的には売り上げをあげつつ、物流コストを削減することです。
売上げを上げるには、お客様の要求に応じて出荷・管理し、欠品することない在庫管理を行うことで、素早く提供できる体制を構築します。
そして、物流コストの削減という点はで、工場から倉庫までの輸送コストを削減。
倉庫設備や作業の費用、そして倉庫からお客様までの配送費用までもを抑えられます。
在庫管理と倉庫管理の違いとは?
在庫管理と倉庫管理では、管理する対象と目的が異なっています。
倉庫管理とは、文字通り倉庫に特化した管理方法で、倉庫内の商品や部品の在庫管理を行うことが可能です。
倉庫内の人員配分を考えたうえで、入出庫管理やピッキング作業を行いつつ倉庫内作業の効率化を図っていきます。
片や、在庫管理とは、倉庫内にある在庫のみではなく、倉庫以外の入出荷量までも管理します。
業務や出荷、ニーズに対して適切な在庫量を維持することで、余剰な在庫や機会損失をなくし、得られる利益を最大値にします。
▶在庫管理の重要性
在庫管理を行うことは、企業の内外両方の視点から見てとても重要なものです。
企業視点で物事を見ると、在庫の保管費用が高額になっていたり、倉庫内のスペースを必要以上にとってしまうと経営上も芳しくはありません。
また、外から見ても、注文があった際に在庫が無ければ機会損失となり、売り上げもその分減少してしまいます。
しかし逆もまた問題があり、在庫過多による受け残りを防ごうとして値下げして販売すると、今度は利益が減ってしまいます。
なので、在庫管理を計画的に行うことは、企業の内外どちらにとっても重要なことなのです。
▶在庫管理が難しいとされる理由
在庫管理が難しい、厳しいという企業もあります。
実際に情報収集や実践で難しいところもあるのが在庫管理。
そういった点についてもご紹介します。
在庫管理に関する情報の少なさ
企業が大きく発展を遂げていくには様々な動きが必要です。
売上げアップの為の販促活動やマーケティング、営業ならば書店にさえ行けばそういったHOW TO本が数多く棚に並んでいますし、インターネットでも少なくない数のアドバイス記事が公開されています。
しかし、それらと比較して、在庫管理や在庫管理システムに関しては圧倒的に少ないのが現状です。
在庫管理の記事一つとっても、実際に業務に携わったわけでもない銀行出身者や会計士税理士といった方が”在庫論”について語っているだけなのです。
書類上の数字を見て話すだけで、実際の在庫に対しては触れることもなく、耳障りのいい言葉を並べるばかりです。
日々、予想もつかないような事が起こるのが在庫管理を行う現場なのです。
それらの一つ一つを解決していくことでしか、本当の在庫管理のスキルは身につきません。
情報も少なく、これといった決まったルールもなく、そんな中で作業をしなければいけないという所こそが、在庫管理の難しさでもあるのだと思います。
二重入力による現物とデータ上のずれ
在庫管理作業を行うと、必ず発生するのがデータの二重入力などの人的ミスです。
在庫管理のデータに誤りがあると社内関係各所からの信頼を失い、結果として担当者などが直接在庫数を確認する必要性が発生してしまします。
それにより、在庫管理のルールは崩壊し、データとしての信用を失ってしまうと機能しなくなってしまいます。
こういったデータの二重入力やズレが起こってしまうというのも、在庫管理の難しさの一つであると言えます。
▶在庫管理を改善しよう
在庫管理の改善には、在庫管理のしっかりとしたルール化や定期的な棚卸が必要となります。
それに一番有効なのが在庫管理システムの導入なのです。
まずは在庫管理環境を見直そう
在庫管理を改善する為に、まずは在庫管理環境を把握することが必要となります。
自社の在庫管理状況が分からないことには在庫管理のルール化も、棚卸、在庫管理システムの導入などの施策を打ち出すことも難しいです。
現時点で倉庫内にはどんな商品が保管されていて、どれだけの数があるのか、倉庫の大きさだけではなく温度や湿度の条件はどうなっているか。在庫管理作業の為に割かれているスタッフの数は何人か。今採用されている管理施策はどのようなもので、どのように運用することが出来るのか。在庫管理システムを導入する際に考えることは多岐に渡ります。
在庫管理のルール化を行う
在庫管理の際はルールを決めて管理を行うことが重要です。
倉庫内の棚に番号などといった住所を割り振り、どの棚のどこに何の商品が保管されているか管理する方法のことを「ロケーション管理」といいます。
これにより保管場所がどこなのかを明確に出来ることで、入出荷の作業効率を大幅に改善し、生産性のアップへと繋げます。
こうしたルールが明確化されていない場合は、ピッキングや棚卸の効率が悪く、在庫や倉庫に関連する作業の際に業務効率が低下し、マイナスが膨らむこととなります。
リードタイムの把握
出荷や輸送など、物流の各工程には「リードタイム」と呼ばれる所要時間が発生します。受注を受け、倉庫へ出荷指示を出すまでの時間、倉庫から商品を出荷するまでにかかる時間、これらのリードタイムを把握する必要があり重要なんです。そうすることで時間短縮を図ることが可能となってきます。
リードタイムの短縮は、出荷作業もスムーズになり、在庫環境の効率化から顧客サービスの向上までを実現することが出来ます。
棚卸し間隔の短縮化
棚卸し業務の回数を増やし、頻繁化することも在庫管理の改善には有効です。
棚卸しをすることでデータと実在庫数が合っているのかを確認することができるので、万が一在庫が合わなかった際にはその場で原因の究明に移行できます。
棚卸しの頻度が増すということは、データと実在庫の数を正確にすり合わせることが可能となり、結果として在庫管理の生産性が高まります。
しかも、そうすることで在庫がまだ多くある商品を誤って発注してしまったり、逆に欠品に気が付かないまま放置するといったミスを減らして、過剰在庫も欠品も防止することが出来ます。
だからこその在庫管理システムの導入
在庫管理システムの導入をすることで、生産時や入出庫時の在庫状況を把握することが可能となります。
生産数やコストの管理を行い、余剰在庫や欠品時の損失を防止します。
そしてスタッフ間の情報共有も、取り扱い商品が多いことで発生する人的ミスも減らすことが可能です。
実際に在庫管理システムを導入することで誤配や欠品などの機会損失もなくなり、現場の作業スピードが1.5倍~2倍ほどになったという実績もあります。
▶まとめ
今回は在庫管理とはという基礎のご紹介もさせていただきました。
ロケーション管理を行うことで業務を効率化し、ミスも下手すことでお客様満足度も上げられる。
結果としてそれらは全て利益の拡大へと結びつきます。
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