前回は在庫管理にまつわる「在庫管理とは?」そして「在庫管理の目的」を解説いたしました。
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【在庫管理とは?】考え方や管理方法など、在庫管理システムをわかりやすく解説!-在庫管理の基礎と目的編-
https://kougasystem.com/archives/1863
今回は「在庫管理の基本的な考え方」を解説したいと思います。
在庫管理の基本的な考え方
正しく効果的な在庫管理を実施するには、基本となる考え方としてまずは在庫管理の4原則を理解しておく必要があると考えています。
その在庫管理の4原則とは以下の通りのものとなっています。
在庫管理の4原則とは?
・在庫の所在がすぐに分かる
・在庫の数量がすぐに分かる
・先入れ・先出しが出来る
・アクションのポイントが分かる
これら4つの原則をクリア出来ているかどうかで、適切な在庫管理を実施出来ているのかを把握することが可能となります。
もしも、在庫管理を実施しているにも関わらず、これらそれぞれの原則をクリア出来ていなければ、在庫管理という業務内容の見直しをする必要がある可能性もあります。
また、在庫管理の方法などを見直す必要がある場合には、以下の考え方を意識して見直しを図ることで、4つの原則をクリアしやすくなるようになります。
・在庫回転率
・ABC分析
・ロケーション管理
・棚卸し
在庫回転率
在庫回転率というのは、在庫が入れ替わる回数を示す指標のことで、在庫分析における手法の一つとなっています。
在庫回転率は以下の計算式で算出が可能となっています。
・在庫回転率=該当期間中の総出庫数÷期間中の平均在庫数
・期間中の平均在庫数=(期首在庫数+期末在庫数)÷2
たとえば、1年間の出荷数が100個の場合。
期首在庫数が40個、期末在庫数が60個の場合、計算式にあてはめると以下のような式となります。
・期間中の平均在庫数=(40個+60個)÷2=50個
・在庫回転率:100個÷50個=2回
この結果は、1年間で在庫の入れ替えが2回発生したことを意味し、この数値が高いのか、あるいは低いのかというのは業種や企業によって異なっています。
その為、実際に自社のデータを用いて計算をする場合、過去の実績やデータを持ち出して在庫回転率と計算表の結果を比較して、決算内容が良い時期の回転率と悪い時期の回転率の両方を知ることが必要であり重要となっています。
例として、仮に製造業に属する企業の在庫回転率が2回であると算出された場合、製造業においては原料の仕入れから出荷まで、期間もそれなりに長くなっている為、他の業種と比較しても低くなる傾向があることから、これは割と適正値に近い回数であると考えられるものです。
ABC分析
ABC分析というものは、保有する在庫に対して優先順位をつける分析手法のことです。
保有する全ての在庫品が、毎月決まった数量が出庫されるわけではなく、数年に渡って動いていない在庫品もある場合には、比較的活発に流動している在庫品を優先して管理する為に、主に活用されるのがABC分析です。
ABC分析を用いた方法では、金額や売上げ等の指標の中から重視するものを決めます。
それぞれA・B・Cという3グループに分けて管理を優先する順位を決める必要があります。
この3グループは基本的に優先度大・中・小という分類となっていますが、この基準はABC分析を活用する企業ごとに決めても問題はありません。
ちなみに、優先順位をつける必要性を例にした内容は以下の通りです。
年間で5万円の売り上げしかない製品Aと、年間で500万円の売り上げがる製品Bがあると仮定した場合。
製品Aを重点的に管理をしたとしても、そもそもの受注数が少ない為に、いくら管理しても直接的な利益に大きく繋げられる可能性はほぼありません。
一方で製品Bを重点的に管理をした場合、年間で500万円の売上げがある為、この製品Bを重点的に在庫管理を実施すれば過剰在庫の解消などにより、数万円から数十万円分のコスト削減に繋がる可能性があると言えるでしょう。
ロケーション管理
ロケーション管理というのは、在庫が保管されている位置を正確に把握・管理することを指します。
在庫管理業務におけるロケーションとは、倉庫内における特定の場所のことを指し、ロケーションと在庫品を紐づけて在庫の位置を管理することです。
基本的にロケーションの位置は固定しておくことが望ましいとされています。
例えば、棚に在庫品を置いている場合は、棚の段数ごとにロケーションを割り振ることで、床置きしている場合は床に直接ラインを引いてロケーションを割り振るといった方法もあります。
そうすることで、製品AはロケーションA、製品BはロケーションBといったように、配置している場所までもを管理することが可能です。
このようにロケーション管理が出来れば、在庫品の出荷が必要となった場合には、ピッキング効率が大幅に向上するようにもなります。
棚卸し
棚卸しというのは、在庫品の数量を確認する作業のことを指します。
月末や年末、その他には決算日などに棚卸しを行うことが多いです。
棚卸しを行うことで、流動する製品の在庫品と、帳簿などに記録している在庫品の数量を照会して確認することが可能となっています。
仮に照会した数量に差異があった場合には、その内容を精査して、調整の上で正確な数量を再度記録する必要があります。
また、棚卸しの目的は在庫数の確認だけではないのです。
在庫品の管理状態であったり、品質を確認する目的も併せ持っています。
そこで、仮に確認していく中で品質に問題のある在庫品(消費期限が過ぎている・耐用年数が過ぎている等)があった場合には、その在庫品を処分して帳簿の在庫数を修正したりといったことも行います。
次回はその”在庫管理の方法”を解説
次回は在庫管理システムを含め、在庫管理の方法を解説したします。
在庫管理と一口に言っても、その方法は様々あります。
簡単なものであれば紙ベースのものから、低価格ながらも利用できる在庫管理システムまで。
メリットもデメリットも合わせて解説を行います。
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【在庫管理はこうやってする!】考え方や管理方法など、在庫管理システムをわかりやすく解説!-在庫管理の方法と在庫管理システム導入-
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